リオで伝える、日本のこころ
平成26年4月26日
【第2回】柔道コーチ 藤井裕子(ふじい・ゆうこ)さん
第2回目の「リオで伝える、日本のこころ」では、今年からブラジル柔道女子代表チームの柔道コーチを務めている、藤井 裕子(ふじい・ゆうこ)さんに登場して頂きました。
――― どのような経緯で、ブラジル代表のコーチを引き受けられたのですか。
(藤井さん)以前は3年半、イギリスのナショナルチームのコーチをしていました。2012年のロンドン五輪が終わる頃、次のオリンピックを見据えて選手の強化に力を入れるブラジル柔道連盟からオファーを受け、「柔道の強豪国ブラジルで、自分が力になれるのならば」と、引き受けることにしました。
――― 練習はどこでしているのですか。
バーハ・ダ・チジュカ地区にあるマリアレンク・アクアティックセンター隣接の練習場や、サッカーチームで有名な「フラメンゴ」のクラブ併設の施設などで、毎日約1時間半の指導をしています。ほかにも、ナショナルチームの合宿や試合の付き添いで遠征することもあります。
――― どのような経緯で、ブラジル代表のコーチを引き受けられたのですか。
(藤井さん)以前は3年半、イギリスのナショナルチームのコーチをしていました。2012年のロンドン五輪が終わる頃、次のオリンピックを見据えて選手の強化に力を入れるブラジル柔道連盟からオファーを受け、「柔道の強豪国ブラジルで、自分が力になれるのならば」と、引き受けることにしました。
――― 練習はどこでしているのですか。
バーハ・ダ・チジュカ地区にあるマリアレンク・アクアティックセンター隣接の練習場や、サッカーチームで有名な「フラメンゴ」のクラブ併設の施設などで、毎日約1時間半の指導をしています。ほかにも、ナショナルチームの合宿や試合の付き添いで遠征することもあります。
――― 日本人とブラジル人、それぞれの柔道に対する姿勢をどう思われますか。
ブラジル人にとって、柔道はゲーム感覚です。試合に出て、いざというとき「これはうまくいかないな」と思ったら、やり方をちょっと変えてみよう、と柔軟に対応できたり、勝負にかける執念や強さ、ハングリー精神があります。それに対して、日本では柔道は教育の一つとして根付いていて、勝つことが一番という教えはあまり見られません。試合での勝ちよりも、そこに至るまでのプロセスや、切磋琢磨する仲間との繋がりが大事だと教わります。
――― 他に、ブラジル人選手に見られる特徴はありますか。
日本人移民がしっかりと教えてきた歴史があることです。また、柔道の競技人口が多いため、練習相手に困らないのもメリットです。
――― 藤井さんが指導の中で、重視されていることを教えてください。
「柔よく剛を制す」と言われるように、ちゃんとした技術があれば、美しい柔道ができます。技術を日々磨く姿勢の大切さを教えるようにしています。
――― 他国での生活やコミュケーションには問題ありませんか。
ブラジルに来て約半年が経ち、今は選手と、すべて覚えたてのポルトガル語でコミュケーションをとっています。イギリスに5年いた頃、心臓に毛が生えたのでしょうか(笑)。カルチャーショックを一つ一つ受けていると疲れてしまいます。それに、柔道という明確な目標があると強くなれるんです。
藤井さんは技術を中心に、ブラジル人選手の持つ特徴を活かしながらも、日本の柔道の美しく理に適った部分をしっかりと教えているようです。ブラジルでも一心に指導に打ち込まれる藤井さんの心技体の強さを目の当たりにして、ブラジル柔道チームのオリンピックでの活躍がとても楽しみになりました。(終わり)