老人ホーム改修計画

 

当館は「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により、ミナスジェライス州クルシランジア市のクルシランジア貧民保護協会に老人ホーム改修工事のための187,170.42レアル(約999万円)を供与しました。そして、この度その改修工事が完了し、2011年10月27日、供与式がクルシランジア貧民保護協会にて行なわれました。

 

式典は、当館から木村元(はじめ)総領事代理(当時)、クルシランジア貧民保護協会からセルジオ・バチスタ・コエーリョ会長、イラエルソン・フェレイラ・ジソウザ クルシランジア市長、ジョアン・パウロ・ミランダ・プラド市会議員、カシオ・ホブソン・ジメロ ピラセマ市長他、同老人ホーム入居者及びその関係者等150名の出席を得て行なわれました

 

 供与式で挨拶をする

木村総領事代理(当時)

 

設置された記念プレート

 

老人ホーム改修計画

クルシランジア貧民保護協会は1996年に設立された非営利団体で、ミナスジェライス州の州都ベロオリゾンテ市の西80kmに位置するクルシランジア市にあります。身寄りのない貧しいお年寄り65人を同団体の老人ホームに収容し、適切な食事を与え、病気の看護、リハビリ療法等を行い介護しています。

  同施設は、簡易な天井もない瓦屋根だけで増築された建物で、すでに15年ほど経過し、窓、戸、床、トイレ、台所、洗濯場等施設全体が老朽化しており、老人にとって非衛生的な環境となっていました。また、床ずれを引き起こしやすい煉瓦製固定ベッドも使用していたためブラジル保健省からこれらを改善するよう勧告されていました。また、 同老人ホームは、本来ならまだ6人の受け入れが可能でしたが、施設の老朽化により当該スペースが利用不可能であったため、クルシランジア市に隣接する他の市からの受け入れ要請を断っている状態でした。

そこでわが国はこのような同施設の環境改善を行うため、老朽化した老人ホーム施設8棟の改修の他、電気配線、水道管、ガス配管の各工事、既存のレンガ製固定性ベッド27床の撤去を行ないました。これにより、同老人ホームの非衛生的な生活環境は大幅に改善され、風邪や肺炎等の病気や施設内における事故による危険が減少する他、お年寄りの介護がより安全で効率的になり、介護者の疲労度合いも軽減されます。また、施設の老朽化により使用不可能であったスペースが使用できるようになるとともに、レンガ製固定ベットを一般ベッドに取り換えたことでスペースを有効活用できるようになり、さらに33人のお年寄りの収容が可能となりました。

 

 

 

供与式の参加者

 

改修された老人ホーム