内視鏡検査器設置計画
当館は「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により、ミナスジェライス州カルモ・ド・リオ・クラーロ市の「聖ヴィセンテ・デ・パウロ病院」に136,200レアル(約843万円)を供与しました。そして、この度内視鏡検査器の設置が完了し、2009年2月17日、その供与式が同病院にて行なわれました。
式典は、当館より福川正浩前総領事、高山智行領事等、聖ヴィセンテ・デ・パウロ病院よりアントニオ・ベネジット・フィゲイレード・ペレイラ院長、理事、医師、看護士、職員、そしてカルモ・ド・リオ・クラーロ市よりアントニオ・ヴィトル市長等、約100名の出席を得て、盛大に行なわれました。
内視鏡検査器設置計画 聖ヴィセンテ・デ・パウロ病院は、ミナスジェライス州ベロオリゾンテ市の南西約370kmに位置する、人口約2万2千人のカルモ・ド・リオ・クラーロ市にあります。同市の主な産業は農牧業(コーヒー、とうもろこし、牛乳等の生産)で、自然環境に恵まれている為、観光客も訪れますが、市民の平均所得水準はブラジル平均より低くなっています。
同病院は、内科、外科、小児科、産婦人科、神経内科、麻酔科、心臓科、臨床心理科、肛門科、整形外科、消化器科、リハビリ科を有する市唯一の病院で、当市の他、近隣5市の市民、計約3万2千人に無料で医療サービスを提供しています。
同病院へは、胃、結腸、十二指腸、食道等の内視鏡検査を必要とする患者が月平均約80人訪れます。しかし、既存の内視鏡は胃の検査にしか使用出来ず、また20年以上も前から使用されている旧式なものであり、精密な診断を行なうことは出来ません。
従って、患者は約80km離れたパッソス市やアルフェナス市、或いは約250kmも離れたリベイロン・プレット市(サンパウロ州)の病院まで行かなければなりませんが、内視鏡検査を必要とする患者はどこでも非常に多く、検査を受ける為には通常2~3ヶ月は待つ必要があります。
そこで、我が国は胃、結腸、十二指腸、食道のカラー映像をモニターで見ながら検査を行なうことが可能で、映像の印刷も出来る電子内視鏡検査器を供与しました。これにより、患者は遠方の病院に行く必要なく、様々な器官の精密な診断を受けることが可能となります。
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