骨密度検査機材整備計画

 

当館は「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により、ミナスジェライス州ヴィスコンデ・ド・リオブランコ市の「聖ジョアン・バチスタ慈善団体」に130,880レアル(約634万円)を供与しました。そして、この度骨密度検査機材の設置が完了し、2009330日、その供与式が当団体が運営する聖ジョアン・バチスタ病院にて行なわれました。

 

式典は、当館より福川正浩前総領事、高山智行領事等、聖ジョアン・バチスタ慈善団体よりエジガール・シルバ院長、理事、医師、職員、そしてヴィスコンデ・ド・リオブランコ市よりジャイメ・マイア市議長、ジョゼ・スライビ市保健審議会会長、アントニオ・シルバ市保健局長等、約100名の出席を得て、盛大に行なわれました。

 

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供与式で挨拶する総領事

骨密度検査室のある映像検査センター入口
で記念テープカット後握手する前総領事

エジガール・シルバ院長

 

骨密度検査機材整備計画

 聖ジョアン・バチスタ病院は、ミナスジェライス州の州都ベロオリゾンテ市の南東320kmに位置する人口約35千人のヴィスコンデ・ド・リオブランコ市にあります。

 

 同病院は、内科、心臓科、小児科、産婦人科、外科等を持つ総合病院で、手術室、集中治療室、映像検査センター等があり、総病床数は110です。同病院は、ヴィスコンデ・ド・リオブランコ市及び近隣5市の内、伯政府単一保健制度(SUS)を利用する患者に対応する唯一の無料病院で、住民計約87千人に対して医療サービスを提供しています。

 

 40歳を超えると、人々、特に女性は骨粗鬆症になる可能性が高くなります。そして、骨折を起こし、日常生活に大きな影響を受け、身体不随、やがては死に至る場合も少なくありません。このような事態になることを避ける為、骨密度検査を行なって骨粗鬆症を早期発見し、適切な治療を行なうことが必要です。

 

しかし、ヴィスコンデ・ド・リオブランコ市及び近隣5市内には骨密度測定装置を持つ無料の病院が無い為、大部分の住民は骨密度検査を受けることが出来ず、骨粗鬆症の早期発見は不可能となっていました。

 

 そこで、我が国は当病院に骨密度測定装置(1台)、無停電電源装置(1台)、エアコン(1台)、患者待合室固定椅子(10台)、放射線医用回転椅子(1台)、及び待合室入り口のガラス製ドア(1枚))を供与しました。

 

 当計画により、ヴィスコンデ・ド・リオブランコ市及び近隣5市の40歳以上の住民約27,000人が骨密度検査を受けることが可能となります。当初の検査数は約80件/月を予想していますが、将来的には約170件/月に増えるものと予想されています。

 

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寄贈した骨密度測定装置
患者待合室から視た骨密度検査室