小児心臓手術機器設置

 

当館はヴィトリア州のカショエイロ・デ・イタペミリン市プロテスタント病院に対し、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により182,811.00レアル(約995万円)を供与しました。そして小児心臓手術に必要な医療機材の購入及び据付が完了したことから、2007年8月1日、同病院にて供与式を行ないました。式典には、当館より福川正浩前総領事、高山智行領事等、被供与団体よりジョゼ・アフォンソ・コエーリョ同病院院長、医師、看護士等の病院関係者の他、カルロス・カステグリオーネ州労働・社会支援開発局長、ホベルト・ヴァラダン市長等、約150名の出席を得て、盛大に実施されました。

 

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 記念プレート前で握手する福川正浩前総領事
ジョゼ・アフォンソ・コエーリョ院長
供与された機器にて心臓手術を受けた
子供から記念品を受取る前総領事

                 

小児心臓機器設置計画

プロテスタント病院のあるカショエイロ・デ・イタペミリン市はエスピリト・サント州の州都ヴィトリアの南西130kmに位置する同州南部の中核都市(人口約20万人)で、大理石、花崗岩の採掘等の産業があるものの、大部分の市民の所得水準は国内でも下層に位置します。

 

同病院は、心臓、がん、血液透析、腎臓移植、胃等、複雑で困難な疾患の治療や手術を貧困層が無料で受けることの出来るエスピリト・サント州南部唯一の総合病院で、一般的には同市を含む近隣31市の住民約60万人に対応しています。

 

心臓病の治療に関しては、高い技能と豊かな経験を持つ医師を有している為、これまで大人の心臓手術の他、緊急を要する場合には、難易度の高い小児心臓手術も若干実施してきました。新生児を含む小児に対して心臓手術を行なっている病院は、有料を合わせ、ヴィトリア市も含めて、エスピリト・サント州では同病院が唯一です。

 

当計画では、小児心臓手術に必要な麻酔装置、手術用照明器具、高性能手術台、血液ガス分析装置、電気メス、電気毛布式体温加熱装置、電気マットレス式体温加熱装置を供与しました。

 

当計画の実施により、性能の高い心臓手術機器が設置された同病院は、小児心臓手術の需要に対し、質的にも量的にも十分な対応を行なうことが出来るものと期待されています。

 

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供与した麻酔装置
   
高性能手術台