心身障害者施設整備計画
当館は「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により、ミナスジェライス州イタウナ市のサンタモニカ社会福祉法人に165, 710レアル(約998万円)を供与しました。そして、この度多目的運動場の屋根の設置と聴覚測定装置の購入が完了し、2010年5月20日、供与式がサンタモニカ社会福祉法人にて行なわれました。
式典は、当館より荒川吉彦総領事、高山智行領事等、サンタモニカ社会福祉法人よりセリナ・リベイロ創立者、マリルダ・ギマランエス会長、教職員、生徒、そしてエウジェニオ・ピント・イタウナ市長、アントニオ・シルバ・イタウナ市議会議長等、約150名の出席を得て、盛大に行なわれました。
心身障害者施設整備計画 サンタモニカ社会福祉法人は1970年10月に設立された非営利団体で、ミナスジェライス州の州都ベロオリゾンテ市の西80kmに位置するイタウナ市にあります。心身障害者に対し、彼らが自立し、普通の日常生活を送ることが出来るようになることを目的として、幼児教育、識字教育、各種リハビリ等を無料で行っています。現在、イタウナ市と近隣のイタチアイウス市の0歳~59歳の心身障害者363人に対応しており、職業訓練、芸術、文化、スポーツ等の指導も行っています。
当団体にはリハビリの為の運動や各種イベントを行なう為の多目的運動場がありますが、屋根がありませでした。その為、雨天や陽射しの強い日は利用できず、子供たちは狭い教室で限られた運動しか出来ませんでした。
また、子供の聴覚を精密検査ができる機器がなかった為、聴覚障害を早期に発見できず、治療開始が遅れ、聴覚言語障害者として一生を過ごさざるを得なくなってしまう場合が少なくありませんでした。
そこで、我が国は、多目的運動場(840m²)の屋根の設置と子供にも対応できる最新の聴覚測定装置の購入の為の資金を供与しました。
屋根の設置により、天候に関係なく、約360名の心身障害者がいつでも必要に応じてリハビリの為の運動を行い、各種イベントも開催することが出来るようになりました。また、最新の聴覚測定装置の設置により、子供の聴覚障害を早期発見でき、適切な治療を早急に行い、障害者となることを避けることが可能となりました。当団体の生徒の他、地域の病院、保健所、託児所、学校等から検査が必要と判断された子供や、脳膜炎や顔骸骨の異常から起こる難聴の程度を正確に測定する必要のある大人にも対応します。毎月、0~6歳の子供約100名及び大人約30名に利用されることが期待されています。
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