イタグアラ慈善病院整備
当館はミナスジェライス州イタグアラ市のイタグアラ慈善病院に対し、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により217,251.53レアル(93,241.00ドル)を供与しました。そして同病院の病棟の増築工事と医療機材の購入が完了したことから、2007年2月5日、同病院にて供与式を行ないました。式典には、当館より福川正浩前総領事、的場幹雄領事等、被供与団体よりジェラルド・エウスタキオ・テイシェイラ同病院院長、医師、及び看護士等の病院関係者の他、ウビラシ・プラタ・リマ・イタグアラ市長を始めとする同市関係者、近隣市の市長等約50名の出席を得て、盛大に実施されました。
供与式の様子
福川正浩前総領事(右より4人目)
ジェラルド・テイシェイラ院長(左より5人目)
アントニオ・モラエス氏(右端)
案件名:イタグアラ慈善病院整備計画
イタグアラ慈善病院のあるイタグアラ市はベロ・オリゾンテ市の南西85kmに位置する人口約12,000人の静かな街です。産業としては、家具製造業、肉牛・乳牛等を飼育する牧畜業、製鉄業、主に鉱物をトラックで運搬する運輸業等があります。市全体として、富裕層はいないものの、悲惨な生活を送る極端な貧困層も存在しません。しかし、住民の大半が民間の医療保険に加入出来るだけの所得はなく、医療は政府単一保健システム(SUS)に依存しています。
同病院は、イアタグアラ市及び半径約35kmの計7市中唯一の総合病院であり、年間約1万8千人の患者に対応しています。
本計画では、院内感染防止と医療サービス体制向上の為、病棟の一部2階増築工事(249㎡)を行なうと共に、各種医療機材を供与しました。具体的には、これまで1階にあった男性用大病室、女性用大病室、小児用大病室、感染病患者隔離室を2階へ移転し、新生児室及び産科・内科手術室から分離しました。また、それに伴って空いた1階のスペースを入院用個室4室に転用しました。そして、内臓、子宮、前立腺、血管等の検査が可能な最新の3次元カラー超音波検査器等の医療機材を供与すると共に、内壁・外壁全ての再塗装も行いました。
本計画の実施により、患者の安全性が向上する他、高性能の超音波検査器の設置により、外来患者及び入院患者の増加が見込まれ、医療サービス体制の改善・拡充が期待されます。
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3次元カラー超音波検査器 |
増築された病棟にて |