セッチ・ラゴアス市立技術学校への職業訓練機材供与
当館は2004年12月7日、ミナス・ジェライス州セッチ・ラゴアス市のセッチ・ラゴアス市立技術学校に対して、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により、243,606.64レアル(90,898.00ドル)を供与しました。そして、61種類に上る職業訓練機材全ての購入が完了したことから、2005年3月2日、セッチ・ラゴアス市立技術学校にて上記機材の供与式を行いました。供与式は、当館の神谷武総領事、同校関係者の他、セッチ・ラゴアス市の副市長を始めとする幹部、周辺市長、同校を運営する市立職業訓練財団総裁、関連企業代表、生徒等、約百名の出席を得て、盛大に実施されました。
供与された電気通信システム
職業訓練機材供与計画
セッチ・ラゴアス市立技術学校は1980年の設立以来、若者の地元離れに歯止めをかけ、地元産業界を活性化させることを目指し、より多くの若者が専門技術を習得して地元企業に就職出来るようになることを目的として、病理学、環境、化学、企業経営、電子、看護、電気技術、冶金、機械、建築、牧畜の各職業訓練教室を実施しています。
学生は現在、セッチ・ラゴアス市及び周辺16市からの計1060名を数え、経済的に恵まれず、昼間仕事を持つ者が多いことから、昼間よりも夜間のコースが主体となっています(昼間コース214名、夜間コース846名)。各コースの期間は、昼間コースが1.5年、夜間コースが2年で、学期は半期(6ヵ月)毎に始まります。
当該市立技術学校は、現在、約600の職業訓練機材を所有していますが、労働市場が必要とする最新技術習得の為、老朽化した機材の更新や近代的な機材の購入が急務となっていました。
しかしながら、市が予算を拠出しているのは教授陣の給料のみであり、機材の整備や学校自体の整備(教室、トイレの補修など)は授業料収入(現在、月額R$30)のみで賄われています。授業料が非常に低額なこと、且つ貧しい学生が多い為、授業料滞納が頻繁に起こることから、機材整備には現在、年に約R$3万しか拠出出来ず、従って必要な機材整備はほとんど実施されていませんでした。
そこで、本協力にて243,606.64レアル(90,898.00ドル)の無償資金援助を行い、老朽化した機材の買い換えと新機材の購入を行いました。取得された主な機材は、汎用フライス盤、顕微鏡、圧縮機(工事材料用)、汎用主軸台、ドリル、電気通信システム、硬度測定器などです。本協力によって、半期毎に約1000名の学生が近代的な機材を使用した講義を受けることが可能となり、現在の労働市場が必要とする最新技術を習得することによって、失業率の高いこの地域において雇用を確保する可能性が向上するものと期待されています。
記念の植樹とプレート除幕式の後で。スザーナ・フランサ・セッチ・
ラゴアス市立技術学校と神谷武
在リオデジャネイロ日本国総領事