プロマトレ協会への骨密度測定検査設備供与
当館は2003年12月19日、リオ州リオ市にて産婦人科病院を運営するプロマトレ協会に対して、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により、141,980.00レアル(48,958.62ドル)を供与しました。そして、背骨及び大腿骨の骨密度測定検査設備の購入及び患者用保健教育資材(案内書)の作成が完了したことから、2004年7月8日、プロマトレ協会にて上記資機材の供与式を行いました。供与式は、当館の神谷武総領事、同協会関係者の他、リオ市保健局関係者、病院患者ら約200名の出席を得て、盛大に実施されました。
供与された設備による骨密度測定検査
プロマトレ協会は1918年の設立以来、伯統一保険システム(SUS)と法人・個人からの寄付により、リオ市内にて産婦人科病院を運営しています。全ての患者に無料で対応しており、現在、年間出産数が9000件を超えるリオ州最大の産婦人科病院です。同病院では2003年3月、手首用の骨密度測定設備により、主に40才以上の女性を対象として骨粗鬆症予防を目的とした検査を開始したところ、同検査を無料で行う病院はリオ市内には皆無のため、受診希望者が殺到しました。しかし、設備の性能に限界があり、月間80件の検査しか行うことが出来ず、結果として2000名以上の患者がウェーティング・リストに登録されるに至りました。そこで、プロマトレ協会は、背骨及び大腿骨の検査が可能で、月間400件の検査を行うことが可能な、より高性能な設備の取得を希望し、援助を要請してきました。また、骨粗鬆症の説明、予防方法、骨密度測定検査の説明とその早期の必要性などを網羅した患者向け案内書の作成も希望していたため、それらの要請に応えました。同設備の設置後、非常に多くの受診者がまず案内書で骨粗鬆症及び骨密度測定検査に対する理解を深め、その後実際に検査を受け、骨粗鬆症防止に役立てています。2004年11月の時点で月間検査件数は既に目標の400件に達し、ウェーティング・リストの登録者数も2005年3月現在で373名と格段に減少し、大きな裨益効果を得ることが出来ました。