手術センター整備計画

 

当館は「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により、ミナスジェライス州カルモ・ド・リオ・クラーロ市の「ノッサ・セニョーラ・デ・ルルデス病院財団」に143,250レアル(約770万円)を供与しました。そして、この度手術センターに備え付けられる機器の設置が完了し、2009218日、供与式がノッサ・セニョーラ・デ・ルルデス病院にて行なわれました。

 

式典は、当館より福川正浩前総領事、高山智行領事等、ノッサ・セニョーラ・デ・ルルデス病院財団よりヴァンデルレイ・ロペス・バルボーザ事務総長、理事、医師、看護師、職員、そしてフランシスコ・ウエジョー州議、ノーバ・リマ市よりジャコニアス・ゴメス・デ・ソウザ副市長、ハポーゾス市よりジョアン・カルロス・ダ・アパレシーダ市長等、約50名の出席を得て、盛大に行なわれました。

 

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左から、フランシスコ・ウエジョー州議、福川正浩前総領事、マルセロ・アピガウア理事、ヴァンデルレイ・バルボーザ事務総長(記念プレートの前で)     マルシオ・シケイラ麻酔医より機器の説明を受ける副市長、事務総長、前総領事、高山領事、澤田経済補佐(左から)

 

手術センター整備計画

 ノッサ・セニョーラ・デ・ルルデス病院はミナス州の州都ベロオリゾンテ市の南東30kmに位置する人口約75千人のノーバ・リマ市にあります。

 

 同病院は、内科、外科、産科、小児科、整形科、呼吸器官科の他、集中治療センター、人工血液透析センター、リハビリセンター、臨床検査室を持つ総合病院です。また、ノーバ・リマ市、近隣のラポーゾス市、リオ・アシマ市の計3市の内、伯政府単一保健制度(SUS)を利用する患者に対応する唯一の病院で、住民約10万人に対して無料で医療サービスを提供しています。

 

 同病院の麻酔装置、モニター装置、手術台等、手術室の医療機器の多くは老朽化しており、手術の質と安全性は十分とは言えません。

 

 また、術後回復室に患者の体調管理用モニター装置が無いことから、患者は長時間の全身麻酔手術後、しばらくは手術室内に留まらざるを得ず、手術室の使用時間が長くなり、手術数を増やすことが出来ません。更に、小児患者の術後回復中に心肺停止等の非常事態が起きた場合でも、対応する為の機器はありません。

 

 そこで、我が国は麻酔装置(1台)、小児用呼吸器(1台)、手術台(1台)、麻酔ガス分析装置(1台)、多重パラメータ監視装置(3台)を供与しました。これにより、手術センターの設備が充実され、手術の質と安全性が大きく向上する他、手術室の使用効率がよくなることから、手術数は現在の年間約4,200から約4,880に増加すると期待されています。また、当病院の対応地域も、ノーバ・リマ市と同じく大ベロオリゾンテ圏に属するカエテ市、イタビリット市、ブルマジーニョ市にまで広がり、計20万人の住民に医療サービスを提供できるようになると見込まれており、高い裨益効果が期待できます。

 

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多重パラメータ監視装置(上)

と麻酔装置(下)

小児用呼吸器

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麻酔ガス分析装置(左)と

多重パラメータ監視装置()

手術台