診療所整備計画

当館は「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により、リオデジャネイロ州リオデジャネイロ市の「ベンファン-ブラジルの家族の幸せ」に155,410レアル(約770万円)を供与しました。そして、この度ベンファン診療所の整備が完了したことから、2009年8月11日、その供与式がこの診療所にて行なわれました。

式典は、当館より木村元首席領事、高山智行領事等、「ベンファン-ブラジルの家族の幸せ」よりアナマリア・ボンテンポ・ジアス副会長、ネイ・フランシスコ・ピント・コスタ事務総長、医師、職員等約70名の出席を得て、盛大に行なわれました。

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記念プレートの前で握手を交わす木村元首席領事とネイ・コスタ事務総長
記念テープをカットする木村元首席領事

診療所整備計画
当団体は、望ましくない妊娠や人工妊娠中絶を減少させる為、安全な避妊法等、「性の健康と生殖」の教育と支援を目的として、1965年リオデジャネイロ市で設立された非営利・社会福祉団体です。現在、国内16州約900市と協定を結び、保健所や学校の保健・社会福祉担当者にセミナーを実施したり、エイズや感染性病の予防等、性の健康キャンペーンを行なっています。また、リオデジャネイロ市を含む6州の州都に診療所を持ち、貧困層に無料或いは低料金で、婦人科の診察、子宮頸がん検査、感染性病の診療、出産前の診察等を行なう他、家族計画、避妊法、不妊症等に関する指導も行なっています。
リオデジャネイロ診療所は老朽化していました。また、小さな腫瘍、異形成、軽度の子宮頸がん等の手術を行なう為の手術室がありませんでした。また、その他の医療機材も老朽化したものが多く、例えば、膣拡大鏡は非常に旧式で、正確な膣・子宮頸検査が出来ませんでした。
 
その為、我が国は、婦人科診察室を改修し、診療所の一部を小手術室に改造しました。そして、内臓器官の異常の早期発見、妊婦の状態や胎児の発育状況を把握する為の超音波装置、心臓障害の検査、高血圧症等を防止する為の生活習慣改善指導に使用する心電図装置を新しく設置した他、膣拡大鏡等、老朽化した医療機材を更新しました。これにより、リオデジャネイロ診療所の施設、設備が大幅に充実され、以下の裨益効果が期待されます。

①超音波検査数:約2,100件/年
②HPV(ヒトパピローマウイリス)検査数:約2,700件/年(2007年比250%増)
③心電図検査数:約500件/年
④小手術数:1年目60件、2年目以降120件
 


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超音波診断装置、コンピュータ、
レーザープリンター、無停電電源装置

心電図検査器

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手術用照明器具

膣拡大鏡