心身障害者特殊学校整備計画 

当館はミナスジェライス州イタグアラ市の「イタグアラ心身障害者の親と友の会(APAE)」に対し、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により147,387.05レアル(約951万円)を供与しました。そして、ワークショップ室の増築、既存施設の改築、各種リハビリ機器の購入が完了したことから、2008年8月21日、その供与式が同会にて行なわれました。

式典は、当館より福川正浩前総領事、高山智行領事等、被供与団体よりマリア・イネルダ・レゼンデ・ド・ロザリオ会長、その他理事、職員の他、ウビラシ・プラッタ・リマ・イタグアラ市長、ルイーザ・ピント・コエーリョ・ミナス州APAE連盟会長等、約100名が出席して盛大に実施されました。

apae1   apae2
記念プレートの前で握手を交わす福川正浩前総領事
マリア・イネルダ・レゼンデ・ロザリオ会長
供与式に出席した生徒達

心身障害者特殊学校整備計画
「イタグアラ心身障害者の親と友の会(APAE)」はミナス州の州都ベロオリゾンテ市の南西85kmに位置する人口約12,000人のイタグアラ市にあり、心身障害者を対象とした教育・リハビリを行なっています。

保健省が定める心身障害者リハビリ施設としての条件を満たすことが出来るよう、当計画により、ワークショップ室の増築、既存施設の改築が行なわれ、また各種リハビリ機器も供与されました。供与の詳細は以下の通りです。

①知的・身体障害等を持つ貧困層の人々が工芸品製作等の作業を行なうワークショップ室の増築(新ワークショップ室2部屋の面積は229㎡)。
②理学療法室と教室を合併・改築し、多目的治療室を設置。
③食堂、台所の床を張替え、食堂に手洗所と水飲器、台所にステンレス製流し台等を設置。
④プレイルーム、食料貯蔵室をそれぞれ食料貯蔵室、ゴミ置場に改修。
⑤全ての廊下、通路に手すりを取付け、通路を車椅子の生徒向けに改修。
⑥施設全体の再塗装。
⑦理学療法機器9種、知的教育・運動機器15種、計24種のリハビリ機器を供与。 

当計画の実施により、ワークショップ室が広くなり、十分なスペースが確保されることによって、現在製作しているカーペット、装身具用金属細工、再生紙、バッグ、カード、再生紙利用の飾り物等の生産効率及び品質が向上しました。

今後、生徒が各自得意な分野で独り立ち出来るようになる可能性も見込まれます。また、近くの青少年施設と老人ホームからの希望者を受け入れることも出来るようになりました。

 更に、リハビリ機器の効率的な利用により、一人で日常生活を送ることが出来る程度まで生徒の運動機能が高まれば、本人だけでなく家族の負担も少なくなり、一般の学校へ通学出来るようになることも期待されます。

apae3   apae4
増築されたワークショップ室の外観
増築されたワークショップ室の生徒達