慈善病院の洗浄・消毒設備の改善に貢献しました。
~医療環境整備計画~
当館は、「草の根・人間の安全保障無償資金協力」により、ミナスジェライス州パトロシニオ市のパトロシニオ聖マリア慈善病院に対し、同病院内医療器具殺菌センターの洗浄工程を効率化・自動化する熱消毒洗浄器を購入するための146,354.88レアルを供与しました。そしてこの度その購入及び設置が完了し、2013年2月18日に同病院にて供与式が行われました。 式典には、当館から木村元(はじめ)総領事代理(当時)、ヒカルド・ドス・サントス・バルトーロ・パトロシニオ聖マリア慈善病院長、カストロ同病院事務局長、パトロシニオ市日伯協会会長他役員多数、その他同病院職員多数が出席しました。
医療環境整備計画とは
パトロシニオ聖マリア慈善病院は、ミナスジェライス州州都ベロオリゾンテ市より西405kmに位置する人口約86,500人のパトロシニオ市の中心地区にあります。同市には二つの私立病院(有料)とこのパトロシニオ聖マリア慈善病院(ブラジル統一保健医療制度(SUS)利用患者に対応する同市唯一の病院)があります。ほかにも市立緊急診療所等がありますが、手術や入院が必要な場合、患者は同病院へ搬送されてきます。月平均の手術の回数は230回にもなります。 同病院の医療器具殺菌センターでは、殺菌作業が月平均約523回行なわれ、そのうち手術関連器具は殺菌器具材の70%を占めています。しかしながら、洗浄殺菌工程のうち、汚染器具材の洗浄は全て手作業で行なわれており、衛生的ではありませんでした。また、2台の殺菌器で殺菌が行なわれていましたが、効率的であるとはいいがたいものでした。国家衛生監査局(ANVISA)からは、汚染医療器具が原因とされる院内感染を予防するため、自動式洗浄器を設置するよう勧告を受けていましたが、高額であるため同病院でこれらの機器を購入するのが大変困難な状況にありました。 このため我が国は、汚染された器具材、特に手術用器具を自動的に洗浄消毒できる熱消毒洗浄装置を購入・設置をしました。これにより、自動的に洗浄と消毒が効率的に行うことができ、パトロシニオ市及び周辺の8つの市に居住する10万2千人の人々の医療事情の改善に大いに寄与することができました。
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