安全の手引き

安 全 の 手 引 き
 
 
 
                           2017年2月
 

在リオデジャネイロ日本国総領事館

 
はじめに
 
ここリオデジャネイロ市は、世界三大美港の一つに数えられる風光明媚な国際観光都市である一方で、世界有数の犯罪都市としても知られています。
リオ市大都市圏には1000を超えるファヴェーラ(スラム街)があり、重火器で武装した麻薬密売組織間の抗争や、当局の治安対策活動に起因した銃撃戦がしばしば発生しており、流れ弾によって多くの市民が死傷しています。
また、一般市街地でも路上強盗、すり、ひったくり等の街頭犯罪が多発しているほか、観光地や幹線道路等における集団強盗の発生も依然として後を絶ちません。わずかな油断や過信が大きな被害につながるおそれがありますので、日頃から防犯意識を持って被害の未然防止に努めてください。



目次
 

1 治安情勢 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
2 防犯の基本的心構え ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
3 基本的防犯対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
4 場所別の主な被害形態と対策 ・・・・・・・・・・・・・ 5


(1)空港
(2)ホテル
(3)路上
(4)車の運転
(5)公共交通機関
  ア.タクシー
  イ.バス
  ウ.鉄道
(6)銀行
(7)飲食店

5 強盗に遭遇した時の対応 ・・・・・・・・・・・・・・・ 9
6 誘拐対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
7 住居の選定と注意事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・  10
8 交通事情及び事故対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・  10
9 テロ対策 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  10
10 在留届の提出 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  11
11 緊急事態に対する準備と心構え ・・・・・・・・・・・・ 11

 

 1. 治安情勢

リオ州では、2001年以降一貫して犯罪認知件数が増加しており、年間の犯罪発生件数は過去13年間で約1.8倍上昇しています。
殺人事件や強盗事件等の凶悪犯罪に関しては近年減少傾向にありましたが、2013年から再び大きく増加傾向に転じています。

   
(1)殺人
    2015年中にリオ州で4,200(前年比-742)件、うちリオ市で1,205件(前年比-32件)の殺人事件が発生しています。リオ市内における人口10万人あたりの殺人事件発生率は18.6となっており、この数字は日本と比べて25.1倍となっています。傷害事件についても増加の一途であり、暴力事件の多発傾向は継続しています。 

(2)強盗    
          強盗事件は2008年以降減少傾向にありましたが、再び増加に転じており、2015年中に、リオ市内で81,740(前年比+2,478)件発生しています。人口10万人当たりの発生率は1,261件で、この数字は日本と比べて約660倍であり、1年間に市民のほぼ80人に一人が強盗の被害に遭っている計算になります。
強盗事件の内訳は、路上強盗、自動車強盗、携帯電話強盗、商業施設強盗、交通機関内強盗となります。来客で賑わう白昼のショッピングセンター内で強盗事件に起因する銃撃戦が発生することもしばしばあり、いつどこで事件が起きるか予測できません。
2016年中は、特にセントロ地区周辺の観光地であるカテドラル及び水道橋(いずれもラパ地区)において旅行者の強盗被害が多発しています。夕方以降のコパカバーナ、イパネマ海岸の砂浜における強盗被害も後を絶ちません。そのほか、邦人が多く居住するフラメンゴ地区イパネマ地区の街頭においても、特にスマートフォンを狙った強盗事件の発生が目立ちます。

(3)窃盗
  窃盗は2001年以降、一貫して増加しています。
当館に報告されている被害事例では、置き引き、スリ、ひったくりが目立ち、場所別では、空港、飲食店、コパカバーナ地区、イパネマ地区の海岸、路上、バス車内が大半を占めています。

(4)カードスキミング
         カードスキミングとは、クレジットカードやキャッシュカードを使用した際にカードの磁気情報や暗証番号を特殊な機械に取込み、偽造カードを作成して使用する犯罪です。当地では、路上や商業施設に設置されたATMにスキマーと呼ばれる機器を取り付けてデータを盗み取る手口が主流です。大規模なイベントの前後の時期には特に被害が多発するので、信頼できる場所のみでATM を使用するようにしてください。
また、最近では、身に覚えのないカードの利用が過去にさかのぼって長期にわたって行われていたケースの報告が増加しています。この場合、少額の利用が多く、被害者は被害に遭っていることにすら気づかない場合があります。ご自身のカードの使用状況と使用明細とをこまめにチェックするようにしましょう。


(5)リオ市と日本の犯罪発生状況比較(犯罪件数はリオ州公安局HP、警察庁HPによる)
犯罪発生数比較(2015)
  リオ市
645万人)
日本
(12700万人)
殺人 1,205 933
強盗 81,740 2,426
窃盗 98,012 807,605
 
人口10万人当たり発生率比較(2015年)
  リオ市 日本 発生倍率
殺人 18.6 0.74 25.1
強盗 1261.4 1.91 660.4
窃盗 1512.5 636.5 2.38
 

2.防犯の基本的心構え

(1)自分の身は自分で守りましょう。
  当地に限らず、海外生活の基本です。常に警戒心を持って行動しなければ誰もが犯罪被害者になり得ます。
(2)情報収集を徹底しましょう。
  いつ、どこでどのような犯罪や事故が起きているか知っておくことにより、トラブルを未然に回避したり、事件に遭遇したときに適切に対処したりすることができます。当館のホームページに最近の犯罪被害事例や災害情報等の安全情報を掲載していますので、参考にしてください。
   当館では在留邦人向けメールマガジンを配信しています。メールマガジンサービスにご登録いただきますと、当館より発出する治安情報等が自動配信されます。以下のURLにて簡単にご登録いただけますので、是非ご利用下さい。
     https://www.mailmz.emb-japan.go.jp/mailmz/menu?emb=rio.br
   また、外務省が行っているサービスの一つに「たびレジ」があります。たびレジは、海外旅行や海外出張される方が、旅行日程・滞在先・連絡先などを登録すると、滞在先の最新の海外安全情報や緊急事態発生時の連絡メール、またいざという時の緊急連絡などが受け取れるシステムです。当地に旅行、出張される際には是非ご登録ください。
     https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/
 
(3)被害者にならないための対策を徹底しましょう。
  犯罪者は、効率よく安全に利益を得るために標的を選びます。
  •  対象となる金品を持っている
  •  容易に襲うことができる
  •  襲った後のリスクが少ない
このような要件に該当すれば狙われる危険性が高まります。
観光客や外国人は上記の要件を具備している可能性が高く、犯罪の標的になりやすいと言えます。
周囲に溶け込む服装・所持品や行動を心がけるとともに、周囲の状況に対して警戒心を持ち、また、警戒心を態度に示すようにしましょう。
(4)被害を最小限に抑えるための対策を徹底しましょう。
   残念ながら、完全な防犯対策はありません。注意していても避けきれない被害もあります。犯罪者に襲われた場合どのように行動すべきか、また、絶対に奪われてはいけないものを持ち歩く際には、それを守るためにどのように保管・携帯すべきか、予め検討してください。
 

3.基本的防犯対策

・危険な場所に行かない
・危険な行動をしない
・犯罪の傾向に関する情報を収集して危険を回避する
・不慣れな場所に不用意に行かない
・常に警戒心を持つ
・警戒心を態度で示す
・華美な服装や装飾品の着用は控える
・カメラやスマートフォンを公衆の場で不用意に使用しない
・旅行者と思われるような行動をしない
・事故や災害に巻き込まれた場合や犯罪者に襲われた場合を想定して対処を考えておく
・現金やカードは分散して保管
・財産に関する情報を人に知らせない
・行動のパターン化を避ける
 
 

4.場所別の主な被害形態と対策


(1)空港
リオデジャネイロ国際空港では置き引きが多発しています。また、声を掛けたり飲み物やケチャップ等を掛けたりして気を引く役とこっそりと物を盗む役を分担する事例も多く見られます。荷物からは決して目を離さないでください。
また、空港到着者から標的を選定して空港から市内への移動途中を狙う強盗団も存在します。この種の被害を避けるために、到着時に華美な服装は控えるようにしてください。
空港のATMではカードスキミングが多発しています。特にブラジル国外で発行したカードが標的となっているので、空港のATM使用は避けてください。当面のタクシー代等が必要な場合は、ドル又はユーロの現金を持参して両替してください(カードスキミングについては「(6)銀行」参照)。
(2)ホテル
フロントやロビーでバッグを盗まれる事例もあり、ホテル内といえども安心はできません。空港と同様、荷物から目を離さないことが重要です。
一流ホテルのレストランでも置き引きは発生しています。席を離れるときは所持品を置いたままにしないでください。外出の際の持ち物は必要最小限とし、貴重品はホテル備付けの金庫等に保管してください。
(3)路上
  犯罪の7割以上は路上で発生しています。当地で多発している路上強盗やひったくり、すりを回避するために以下を参考にしてください。
・歩行しながら携帯電話で話したりビデオや写真を撮ったりしない。
・周囲に気を配り、時々振り返ってみるなど、警戒心を持っていることを示す。
・目立つ服装や装飾品の着用を避ける。
・人混みではバッグは背負わない。
・ズボンの後ろポケットに財布等を入れない。
・現金やカードはひとまとめにせず分散して携帯。
(4)海岸
   コパカバーナ、イパネマ等の海岸は観光客や市民にとって憩いの場となっていますが、週末には砂浜を中心にアハスタウン(地引き網)と呼ばれる集団強盗が発生することがあります。
   また、コパカバーナ海岸の砂浜は非常に広く、特に水辺付近は砂浜がくぼんでいることから、警察官による監視の死角となりやすく、夕方以降に強盗被害に遭う日本人が多くなっています。被害に遭わないよう十分注意してください。
(5)車の運転
  自動車強盗が多発しています。被害を回避するために以下を参考にしてください。
・夜間の運転は控える 。
・夜間は信号待ちで先頭にならないように速度を調節するなど注意する。
・窓は大きく開けない。
・車外から見えるところに貴重品を置かない。
・車に乗る前に付近に不審者がいないか確認する。
・鍵は車に乗り込む直前まで手に取らない。
・車に乗ったらすぐに発車。
・異音やパンクに気づいてもすぐに止まらない。
・追突されても慌てて車を降りない。
 
※信号待ちや渋滞で停車中に強盗に狙われるケースが多く報告されています。夜間は信号でもなるべく止まらなくて済むように速度を調節するようにしましょう。
(リオでは犯罪の発生状況に応じて、警察が(車両が停車しないよう)特定の信号機を点滅状態にする場合もあります)
※車強盗で一番危ないのは乗降時です。犯罪者は運転手を車から降りさせるためにいろいろな仕掛けをしてきます。車を離れる時はキーを抜く習慣をつけましょう。 
(6)公共交通機関
  • タクシー
リオではタクシーの台数が多いだけでなく、他の公共交通機関に比べて犯罪遭遇率も低く、利便性も高いですが、中には悪質な運転手がいるので注意が必要です。
・ラジオタクシーか、タクシー乗り場に駐留しているタクシーを利用する。
 スマートフォンのタクシー検索アプリ(EZ TAXI、TAXI99等)の利用も有効。
・流しのタクシーを利用する際は、車体にグループ名が明記されており、車内に法律で義務づけられている運転手の写真付身分証がきちんと呈示されている車を選ぶ。
・呼び止めたタクシーの運転手や車内の様子を見て不安を感じた場合は、無理に乗らずにやり過ごす。
・運転手がメーターを不正に作動させていたりした場合には、目的地で車から降りてから苦情を申し立てる。走行中に口論しない。
  • バス
路線バスはバスジャック他の車内犯罪が多発(2016年12月中、リオ市内おいて658件のバス車内における強盗事件が発生)しているほか、運転手及び乗客の質が悪い場合が多く、トラブルが多発しているので、利用はお勧めできません。
やむを得ず利用する場合には以下を参考に十分注意してください。
  ・セントロ地区発着の便でバスジャック事件が多発。
・バスの利用は南部地区に限定する。
・予め走行経路を確認する。
・様子がおかしい乗客がいたらすぐに降りる。
・前方の座席を使用する(車内後方での犯罪遭遇率が高い)。
・長距離バスターミナル周辺は治安が劣悪。
・長距離バス内で居眠りしている間に所持品を持ち去られるケースが多い。
・リスクが高い乗り物であることを認識し、防犯対策をした上で利用する。
・窓際に乗車した際、車両停車時に外から犯罪者がジャンプして持ち物を奪い去るケースが多い。
  • 地下鉄・鉄道
・地下鉄は比較的安全だが、油断は厳禁。
・地下鉄でもマラカナン駅以北の利用は危険。
・Supervia鉄道は計8線あるが、沿線にはスラム街が多いだけでなく、駅舎そのものがスラム街直近に位置する場所もあることから、利用には十分な注意が必要。
(7)銀行
 ア.スキミング
  当地ではキャッシュカードのスキミング被害が多発しています。以下を参考に防犯に努めてください。
・信頼性の高い場所のみで使用
  ・危険な場所で使用した場合は早期に暗証番号を変更
(危険なATMの場所)
  ・空港に設置されたATM
  ・地下鉄駅構内、出入り口等に設置されたATM
  ・外資系銀行のATM(外国人、観光客の利用が多いため)
  ・観光地(コパカバーナ、イパネマ)の路上や商業施設、ホテルのATM
  ・ガソリンスタンド併設コンビニのATM
(着目点)
  ・カード差し込み口に不審点はないか
  ・同一ATMコーナーの他のATMが故障していないか
・天井等に暗証番号を撮影するための隠しカメラが設置されていないか
 
  ※スキマーを仕掛けた端末を使用させるために周辺のATMを壊す、又は故障中の張り紙をすることがある。
  ※大規模イベント開催時にはスキミング犯罪グループが集まるので、普段に増して注意が必要
イ.出待ち強盗対策
 当地では多額の現金を下ろした人を銀行外部で待ち伏せして襲撃する手口が多発しています。被害回避のために以下を参考にしてください。
  ・銀行内・外に不審者はいないか
※出待ち強盗はほとんどが複数犯。標的を店内で物色する役、店外で実行犯に知らせる連絡役(連絡役が銀行職員の場合もある)、実行犯(バイク2人乗りが多い)に任務分担されており、標的にされると被害回避が難しい。
※銀行前には警備員の配置があるため、銀行を出てタクシー等に乗車したところをバイクで追跡し、適当な場所で犯行に及ぶ場合もある。
  ・下ろした現金を人前で数えない
※現金を数えると金額の多寡を犯人に知らせてしまう。
  ・人の多い時間帯を避ける ― 昼食時間帯、月初めの1週間は要注意 
  ※月初めは年金を下ろしに来る高齢者が標的となりやすい。 さらに、銀行が混んでいると不審者に気づきにくい。
・多額を銀行に持ち込むときには他人に知らせない
※事前情報に基づいて犯行に及ぶ例も多い。内部の人間にも現金輸送等の情報を漏らさないよう注意。
※決まった日、時間帯における定期的利用を避ける。(標的になりやすい)
  • 飲食店
  ・飲食店では置き引きが多発しています。特に椅子の後ろに鞄をかけておいたものがいつの間にか無くなっていたり、会計やトイレのために鞄からわずかな時間目を離したすきに盗まれたりするケースが目立ちます。
・高級飲食店周辺では路上強盗やひったくりの発生率が高くなっています。車で行く場合は、付近の路上に駐車せず、店の配車係に駐車を依頼してください。
・営業中の飲食店を武装強盗団が襲撃する事例が起きています。パニックに陥ることなく冷静に対応するよう努めてください。走って逃げたりすると警察への通報を恐れて銃撃されるおそれがあります。
 

5.強盗に遭遇した時の対応


(1)慌てず騒がず冷静に対処する
(2)相手の顔を直視しない
(3)急な動作をしない
(4)相手に無断でポケットや懐や鞄に手を入れない
(5)他人が襲われているのを見てもむやみに助けに行かない(相手を逆上させて、犠牲者を増やすことにもなりかねません。状況に応じた対応をお願いします)
(6)被害届の提出(被害に遭ってしまったら、できるかけ速やかに警察に届けてください。被害届は保険請求だけのために提出するのではありません。被害届を出さなければ警察は事件を把握できず、治安上の問題を認識できません)
※被害現場に呼ぶのはPolicia Militar(軍警察)、被害届を受け、事後の捜査をするのはPolicia Civil(文民警察)です。
  • 当館への報告
※情報共有のために当館にも被害をお知らせください。
※当館から警察等に警戒強化の要望をすることもできます。

 
 

6.誘拐対策


2016年12月、リオ州で4件の誘拐事件が発生していますが、うち3件はsequestro relampago(電撃誘拐)と呼ばれる短時間誘拐で、身代金目的の誘拐は1件のみと発生は限定的です。
電撃誘拐とは、凶器等で被害者を脅し、身柄を拘束しながらショッピングセンターや銀行ATMでクレジットカードやキャッシュカードで限度額まで買い物をさせたり、キャッシングをさせたりする行為です。誘拐の被害を防ぐためには、目立つ服装や高級車の使用を控えるとともに、行動のパターン化を避けることが有効です。万が一誘拐されてしまった場合は決して抵抗せず、身体の安全を優先してください。

 
 

7.住居の選定と注意事項

(1)24時体制で門番が設置され、防犯カメラ等の設備がしっかりしたアパートを選択してください。できれば大規模な物件を選択してください。世帯数が多い物件の方が犯罪の標的にされにくくなります。
(2)玄関は多重鍵にし、ドアスコープを設置してください。メイド等には必要最低限の鍵以外は渡さないようにしてください。
(3)身に覚えのない訪問者や宅配業者は敷地内に立ち入らせず、郵便物は門番に受け取らせるようにしてください。
(4)門番にも自分の経済状況、旅行予定を不用意に漏らさないでください。

 

8.交通事情と事故対策

(1)当地の運転マナーは劣悪です。他のドライバーがルールを守った運転をすることは期待できません。常に周囲の車の動静を注視し、安全確認を行ってください。
(2)道路は基本的に自動車優先です。横断歩道では、青信号でも必ず安全確認をしてください。
(3)救急体制が日本と比べて不十分で、交通事故で負傷した場合、迅速に医療機関へ運ばれる保証はありません。万一の場合に被害を軽減するためにも、シートベルトは必ず着用し、幼児、子供にはチャイルドシートを使用してください。
(4)GPSナビゲーションの入力ミスにより、誤ってファベーラ(スラム街)に迷い込んで犯罪組織により銃撃を受けた事例があります。特にGPSは最短距離のルートを表示する場合が多く、安全面は考慮されません。自動車を運転する際には事前に経路をよく確認してください。誤ってファヴェーラに迷い込んでしまった場合は、慌ててその場を離れようとすると不審に思われて襲撃されるおそれがありますので、落ち着いて行動し、近づいてきた人物に対しては道を誤った旨を説明するなど、指示に従ってファヴェーラから出るようにしてください。

  
 

9.テロ対策


ブラジルでは過去に目立ったテロ事件の発生はありませんが、国際的な大規模イベントや繁華街における飲食店等を標的としたテロが敢行される可能性は決して否定できません。非常時の連絡手段や避難時の集合場所を決めておき、会社、コミュニティごとにテロ対策訓練を実施しましょう。
そのほか、職場では、安全担当者を指定して専門的研修を受けさせたり、不審物が届いた場合の対処要領について定めたりするなど、平素から有事に備えることも大切です。運転手を雇用している場合は、平素時の心構えや緊急時の脱出対処方法等について専門家による講習会を定期的に開催することも有効です。
また、必要に応じて、職場出入り口付近への金属探知機やX線検査機の導入も検討してください。


 

10.在留届の提出


 (1)旅券法により、外国に3か月以上滞在する方は、管轄する在外公館に在留届を提出することが義務づけられています。住所等が決まったら、速やかに在留届を提出してください。日本に住民登録を残している場合でも在留届を提出してください。
在留届は郵便、FAX、当館領事窓口で提出できるほか、現在ご覧の当館ホームページからオンラインでも登録いただけます。
(2)住所の変更、帰国や他国への転出の際には、必ず「変更届」/「帰国/出国届」を提出してください。
(3)滞在期間が3か月未満の予定であっても、安否確認の困難が予想される地域等に行かれる場合には、在留届の提出をお薦めします。
(4)緊急事態発生時には、在留届に基づいて領事館から緊急一斉メールを配信します。このようなサービスを受けるためにも、在留届けを提出の際には、必ずご使用のメールアドレスをご登録して下さい。
(5)在外公館においてパスポートの申請、各種証明書の申請、戸籍/国籍関係の届出、在外選挙人登録申請を行う際、在留届が提出されていると手続きがスムーズに行われます。
(6)小中学校教科書の無償配布等は、在留届を基に調査を行います。在留届が提出されていないと、本来受けられるサービスを受けられないことがあります。

 

11.緊急事態に対する準備と心構え


(1)平素の準備
平時から緊急事態を想定して準備しておくことが大切です。
・家族や職場で避難場所を決め、領事館、病院、警察署等の連絡先を確認しておく
海外旅行保険へ加入する(当地での医療費は極めて高額です)
・緊急避難キットを準備する
  3日間の避難を想定し、下記の物品をリュックサック等に入れておきましょう。
 
 飲料水(1日1人あたり4リットルが目安)
 缶詰等の長期保存食と缶切り
 手袋・着替え・レインコートや傘等の雨具
 毛布または寝袋
 応急手当キット及び最低1週間分の処方薬 (薬は有効期限が切れる前に詰め替える)
 携帯ラジオ・懐中電灯・多量の乾電池・ろうそく
 現金
 自宅と自動車のキー(スペア)
 家族または同僚等との緊急時集合場所を記述したメモ及び周辺の地図
 ホーム・ドクターの連絡先
 心臓ペースメーカーの種類、家族全員の健康・医療情報
 写真つきID・保険証・身元確認資料等重要書類のコピー
 家族に幼児・お年寄り・身体障害・ペットを持つ方がいる場合には必要な物品
 警笛
 石鹸・歯ブラシ・歯磨き粉等の衛生管理用品
 スニーカー等の歩きやすく頑丈な靴
 ヘルメット(あれば便利)
 防塵マスク(あれば便利)
 予備のメガネ(あれば便利)
 緊急時連絡先等リスト
 海外旅行保険への加入
 
(2)緊急時の行動
ア 基本的心構え
緊急事態が発生し、または発生する恐れのある場合、総領事館は邦人保護のために所要の情報収集、情勢判断および対策の策定を行い、緊急メール(要在留届又はたびレジ登録)や連絡網を通じて連絡します。平静を保ち、流言飛語に惑わされないよう注意してください。
イ 情報収集
緊急時に家族等と離れている場合には、早急に安否を把握して下さい。またテレビやラジオ等で情報を幅広く収集し、正確な実態の把握に努めてください。
当館に在留届を提出されている方(メールアドレスをご登録された方のみ)及び旅レジに登録なされている方々には、緊急事態発生の際、当館から一斉メールが送信されます。
電話やインターネットの回線が正常に機能しなくなった場合には、当館よりFM放送を行って情報を提供する場合があります。周波数は89.5,89.8,90.0MHzのいずれかが使用されます。
ウ 情報の共有
当館より皆様に効果的な情報提供を行うために、皆様が入手された情報で有用と思われるものは当館にお知らせください。
エ 国外への退避
事態の悪化により自発的に帰国、若しくは第三国へ退避する場合は、当館に連絡してください。出国前に当館への連絡が困難な場合は、外務省ホームページから電子届で帰国届を提出、または帰国後に日本の外務省領事局海外邦人安全課(電話:03-5501-8160)等へ通報していただいても結構です。
当館が「退避勧告」を発出した場合、一般商業便が運行している間は可能な限り早急に国外へ退避してください。なお、臨時便やチャーター便が手配されているような場合は当館の指示に従ってください。
 
(3)非常時の連絡先一覧


在リオデジャネイロ総領事館
Praia do Flamengo, 200,10 andar, Flamengo Tel(021)3461-9595

救急車 192(公立病院に搬送されます)
※ブラジルにおいては公的医療の質や水準が必ずしも十分ではないため、信頼でき
る私立病院を平時から把握しておくことをお薦めします。

-救急対応のある主な私立総合病院-
Hospital Copa D'Or (コパドール病院)
Rua Figueiredo de Magalhaes, 875,Copacabana Tel (21) 2545-3600
Hospital Samaritano (サマリターノ病院)
Rua Bambina, 98, Botafogo Tel 受付 (21) 2537-9722 救急 (21) 2535-4000

軍警察 190(日本の110番に相当)
※軍警察は日本の警察の交番やパトカー、機動隊に概ね相当する業務を担当して おり、犯罪被害や交通事故に遭った際に現場に警察を呼ぶ場合は190番に電話 してください。英語が通じない場合がありますので、そのような場合にはポルトガ ル語ができる知人等の助けを得る必要があります。


文民警察署
※文民警察は日本の刑事等に概ね相当し、犯罪捜査を担当します。被害届は犯罪発生地の警察署に届け出ることが原則ですが、観光客などの短期滞在者はDEAT(観光警察署)に被害届を提出することができます。DEATでは英語その他各種言語でスムーズな対応を受けることができます。

-文民警察署の管轄区分-
DEAT(観光客などの短期滞在者)
Av.Afranio De Melo Flanco159,Lebron Tel:2332-2924/2885
第5文民警察署(セントロ地区)
Av.Gomes Freire,320,Centro Tel:2332-8110/8100/8190
第9文民警察署(フラメンゴ・ラランジェイラス・カテチ地区)
Rua Pedro Americo,1,Catete Tel:2334-3971/4126/7209
第10文民警察署(ボタフォゴ地区)
Rua Banbina,140,Botafogo Tel:2334-8085/8073,2332-7906
第12文民警察署(コパカバーナ地区)
Rua Hilario de Gouveia,102,Coapcabana Tel:2332-7914/7916/7900/7913
第13文民警察署(イパネマ地区)
Av.Nsa. Sra. Copacabana,1260,Copacabana Tel:2332-2030/2018,2247-0359
第14文民警察署(レブロン地区)
Av.Humberto de Campos,315,Leblon Tel:2332-2866/2877/2865